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1976年


昭和51年 高校3年〜浪人
文化祭での、またしても、惨めな想い出。
男子が女装して、歌うコンテストをクラスでやることになった。
なぜか、そういう時に選ばれてしまう。
たぶん、クラスの男子の中で、一番女性的だと思われていたのだろう。
(一番美しい女性に変身できそうだと観られていたのかもしれませんがね)
断ることも出来ない性格も見抜かれていた。
女装して、立っているだけなら良かったのだけど、歌と振りもあった。
キャンディーズの「年下の男の子」と岩崎宏美の「ロマンス」になった。
うちは、父が大正2年生まれだったせいか、当時の歌謡曲なんかは、テレビでも観たこと聴いたことが無かった。
年末も、「紅白」は観たことが無く、必ず裏番組の「懐かしのメロディー」を観ていた。
東海林太郎とか岡春夫とかディックミネとか淡谷のり子とか菅原都々子とかなら、よく知っていた。
なので、両曲とも、存在を知ってはいたけど、歌詞も曲もわからなかった。当然、振りも。
音痴だし。
同級生の女の子が2人、つきっきりで練習してくれた。
その状況だけでも、わき汗びっしょり、頭が真っ白だった。
全く覚えられないまま、本番。
1番手だった。
結構な数のお客。教室からあふれていた。
当然、しどろもどろで、振りどころでもなく、歌詞も跳んで、終わった。
会場の人すべてが、シラケていたようだった。
またしても、みじめに、落ち込んだ。
服を貸してくれた女の子に、冷や汗でぐちょぐちょになったお詫びも言えず、呆然としていた。
記憶から消えてしまってくれと、ずぅーと思っていた。
今になって、やっと、思い出しても、自己嫌悪で泣き崩れてしまうことも無くなった。。。
年を重ねるのも、それはそれで、いいもんだ。

・・・当時の都立高校では、常識だったように、当然の、浪人生活。

 

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