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巷房 2011 − Concept

  針金・写真を使ったインスタレーションです。

  ◎ 可能な限りの節電−「鑑賞者参加強要型節電展示」

巷房-2

くるくるまるめた針金を撮した写真によるインスタレーション。
観る人がそれぞれ「ミニライト」を点灯して鑑賞する。
写真は、対になっている。
左右の壁面では、上下反転し、解像度を下げてぼかした状態の写真がそれぞれの上部にある。
入口横手前の小さな写真を上下反転し、ぼかして拡大し、64枚に分割した状態で奥の壁面を埋めている。
針金は、一つの単位・系、人、家族、人類、太陽系、銀河系、宇宙、原子、素粒子、などなど“この世の”「存在」すべての象徴。
反転し、ぼかした状態は、“この世でない”「存在」、平行宇宙、彼岸。。。
ライトを点灯しつつそれらを眺めると、鑑賞者にとっての天地・遠近があいまいになって、フワフワした感覚を覚える。

巷房-階段下

針金と色彩が変化する光源によるインスタレーション。
観る人がそれぞれ「ミニライト」を点灯して鑑賞する。
狭い空間の、左に曲がってゆくスペースは奥まで見えない。
暗闇の中の、わずかな光の色彩がつぎつぎと変化している。
螺旋状に弧を描く針金が床面を埋めている。
ライトが当たると、針金の光の当たった部分が光点の集まりとなって、うごめいて見える。
無機物である針金が、光が当たることで、まるで生命体のように見える。
生命とは?意識とは?存在とは?
ここでも、鑑賞者は、自己の所在が定まらないような感覚を覚える。

 

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